ビジネススクールの選び方
おすすめ

近年MBAの人気が高まっており、海外だけでなく国内にも非常に多くのビジネススクールが開講しています。スクールによって多様な特徴があり、提供されるプログラムもさまざまです。多くの選択肢の中から自分が本当に学びたいものや生活環境に合ったプログラムを選ぶことが大切です。ここでは、ビジネススクールを選ぶ際の5つのポイントを紹介します。


自分のキャリアプランやライフスタイルに合ったスクールを選ぶ

まず、ビジネススクール選びの大きな観点のひとつに、日本語で学ぶか、英語で学ぶか、ということがあります。

一般的には、最先端の経営学を日本語で学べることには、その理解の容易さの点で、大きなメリットがありますが、修了後のキャリアプランを考え、将来的に国際的なビジネスの場で活躍することを想定したときに、海外の大学の英語プログラムで学ぶという選択肢もあります。海外の大学が日本国内でプログラムを開講しているケースや、また、一橋ビジネススクールのICS(国際企業戦略専攻)のように、国内の大学が国際経営人材を育成するための英語プログラムを開講しているケースもあります。後者では、日本国内にいながら、留学しているかのように英語で教育を受けることができます。

次に、開講スケジュールも大切なポイントです。国内のビジネススクールのコースには、全日制のほか、平日の夜間と週末に授業を受けるという選択肢もあり、こちらは現在の仕事を続けながらMBAを取得することも可能です。

各種プログラムの内容に関しては、こちらをご参照ください。


授業内容や形式を選択する

授業がどのような形式で進められるのかも押さえておきたいポイントのひとつです。

各ビジネススクールの主な授業内容は、
 ●経営学の理論を中心とする学び
 ●ケーススタディなど事例を課題とした学び
から構成されていますが、スクールによってそのバランスに特色があります。

一定のキャリアを積んできた人にとっては、一度、経営学の理論に立ち返ってこれまでの現実課題を整理し直したいというケースもあるでしょう。経営学の理論を学ぶ際には、対応する現実の事例との関連がわかると、学びの効果も大きく高まります。実務経験が豊富な人は、理論の理解も早いことでしょう。一方、社会人経験が浅い人は、疑似体験的に、まずはより幅広いケーススタディを通じた学びを期待するということも考えられます。ケーススタディは親しみやすく、現実にあった事例に即して学べる長所がありますが、それだけでは多くの事例の背後にあるポイントがわかりにくいことがあります。その点で、これらの2つの学びはどちらも重要です。

一橋ビジネススクールの教育方針では、学んだ知識が実際に仕事で活用できるよう、「理論と現実の往復運動」を重視しています。理論がそのまま応用できる際には問題ありませんが、実務ではその応用に工夫が求められることもしばしばあります。そのような場合には、さまざまな理論的フレームワークを身につけ、それらを使いこなしながら、数多くの事例の背後にある原理原則を見抜くことが必要になります。理論の助けを借りて複雑な現実を観察し、その一方で、自分の目で見た現実の観察結果から、新たな理論的洞察を導き出します。そうした往復運動を繰り返し、理論と実践をバランスよく学んでいきます。

また、授業の形式は、
 ●知識の習得を目的とし、講師が講義を行う授業形式
 ●グループワークも活用しながら、講師と学生の双方向・多方向で授業を行う授業形式
から構成されています。
特に、一橋ビジネススクールのように、ゼミナールを核とした少人数制の教育体制を採用しているスクールであれば、学生同士の人脈形成も図りやすいでしょう。高い志を持った者同士が真剣なディスカッションを重ねることで生まれた深い絆は、修了後のキャリア構築の中でも重要な役割を担ってくれるはずです。それは他の大規模なスクールやオンラインスクールにはないメリットであると言えます。

選び方

各スクールの専門性や強みを知る

MBAのプログラムでは、経営、会計、ファイナンス、マーケティングなど幅広い領域を学習しますが、ビジネススクールによって専門性や強み、教育方針は異なりますので、自身の学習目標に照らし合わせて選ぶ必要があります。

例えば、一橋ビジネススクールの場合は、(1)経営を幅広く学ぶ総合的なコースとして、国立キャンパスで、高度な分析能力を養う「経営分析プログラム」(フルタイム)がある一方、(2)都心の千代田キャンパスでは、仕事をしながら経営の高度人材を目指す「経営管理プログラム」(平日夜間・土曜)や(3)金融・財務の深い知識と広い視野を持つビジネスリーダーを育成する「金融戦略・経営財務プログラム」(平日夜間・土曜)があります。そして、(4)国際的な知識やコミュニケーション能力を育み、すべてを英語でケーススタディ中心に学ぶ「ICS(国際企業戦略専攻)」(フルタイム)も用意しています。

各スクールの強みを見極める際は、教員の専門分野や経歴、研究実績なども参考にするとよいでしょう。
一橋ビジネススクールには、研究面で優れた業績をもち、豊富な教育経験を有する教員が数多く所属しています。


MBA取得後のキャリアビジョンから考える

MBAを取得することだけを目標にするのではなく、MBAの取得を通じて修了後にどのようなキャリアを描きたいのか、を考えたうえでビジネススクールを選ぶことが大切です。
自身の描くキャリアに近い活躍をしている、あるいはプロフェッショナルとしてのロールモデルになりうる在学生・修了者が多くいるスクールであれば、自分自身にも役に立つ学びを得ることができ、思うようなキャリアアップにつながる可能性も高いでしょう。それぞれのスクールのホームページには、在学生や修了者のコメントを記載している場合が多いので、必ずチェックしておきましょう。


費用や奨学金を考える

MBA取得にかかる費用も、ビジネススクール選定時に考慮したい重要なポイントです。

一般に、MBA取得にかかる費用は、カリキュラムの内容や国内か海外か、国公立か私立でも異なります。学費だけでスクールを選ぶのではなく、利用可能な奨学金制度等もありますので、事前にチェックしておきましょう。

以下ではMBA取得にかかる費用の目安や、費用を抑えるポイントについて解説しています。


自分に合ったスクール選びは、ここまでに紹介したポイントを総合的に検討していく必要があります。最終的に自身のキャリアプランの実現につなげるためにも、事前のスクール選びが大変重要となります。


MBA関連ページ